「集中できない」という言葉をよく耳にしますね。
その言葉の真意は、どちらかといえば、「目の前のことに全力を注ぐ」べき時にそれを行っていない「言い訳」として使われていることが多いように思います。
私の思うに、「できる」「できない」を語るその時間がもったいないと。
目的をもって何かに取り組む以上は、結果としてやり遂げる以外の結末はないわけで、
やり遂げるために必要なことは手元に手段がなければ探してきてでも結果に結びつける覚悟があって当たり前ですね。
目的意識も覚悟もその主体は自分自身にあるのですから、独立心をもって自らの意志で行動をする人にとっては、完結していない途中経過を誰かにわかってもらう必要すらないですし、「私は自分をコントロールできません」と口にするなんてことは恥ずかしいことです。
ところで、「集中する」という言葉は、なんとなくのイメージはわかっていても具体的にはどう行動するのかがわからないまま使っている人も多いはずです。
特に子供たちに対しては、もっと明確に行動を起こせるように伝えるべきです。
一番わかりやすい集中を促す伝え方は、「スピードを上げなさい」です。
例を挙げると、「早口言葉」をどんどんスピードを上げていくと体も前のめりとなり、声も大きくなり、口だけでなく体中が機敏な動きになります。
当然、意識も一点集中した状態になります。
同じ時間の中でスピードが上がれば、回数も激増します。
繰り返す回数が増えるのですから当然脳の反応も体の反応も機敏となり身も心も引き締まります。
そのような状態で事に当たれば、行動の質が高まるのは当然ですし、絶対数の増加(量の増加)はさらに質を上げてくれます。
「集中しなさい」という抽象的なことを言われるよりも、「もっともっとスピードをあげなさい」と背中を押してあげたら、その瞬間から行動が劇的に変わります。
つまり、一瞬にして行動を劇的に変える伝え方をしてこそ目に見える変化が起こるのであって、お経のように「集中しなさい」の言葉を投げているだけでは「集中できない」という言い訳の言葉を投げ返して何も行動をしない子供を放置することになってしまいます。
「スピードを上げなさい」「もっとスピードを上げなさい」と子供に促すことのもう一つの効果は、その行動の結果どうなったかを子供自身が感じることです。
賢い子であれば、これに限らず他のことにもこれは使える!!と気づくはずです。
実感を持った経験こそがその子を自立させてくれるのです。
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